第21回・東西落語研鑚会

春風亭小朝、笑福亭鶴瓶、立川志の輔、春風亭昇太、林家正蔵、柳家花緑の6人の落語家さんで結成された「六人の会」は落語会を盛り上げようと東西の噺家さんを交えた興行寄席やコンクールなどを開催している。今回そのうちのひとつ“第21回・東西落語研鑽会”に行った。

今回の噺家さんは、桂かい枝、春風亭昇太、笑福亭鶴光、春風亭小朝、桂三枝の5人。オレオレ詐欺にあった人手挙げて!ホラいた!とか、最近の納豆騒動みたいにTVに騙されちゃだめですよ、なんていう話のそばから早速の冗談に客席が騙されそうになって会場全体がどっと沸いたり。さすがマクラからしっかり客席を掴む技にも長けたベテランばかりで面白かった。会場では“日本一落語を見る男”ずんずん落語の堀井憲一郎さんを見かけた。抜かりなくチェックに来てるんだな。噺のネタは下記の通り。

●「堪忍袋」桂かい枝

 この人の噺は初めて聞いたけど、とても上手でおもしろかった。

 関西の人だけど見台無しだった。明るい人柄が出ていたし。

●「お見立て」春風亭昇太

 何年ぶりに聞けてうれしかった〜。

 おなじみのオーバーアクション。

 本来の「お見立て」を大分要約して、人物キャラのおかしさを

 見せる時間が多く、ひと味違う面白さだった。

●「袈裟御前」笑福亭鶴光

 唯一の上方落語。練れてる感じ。この噺は初めて。

 個人的には、頻繁に挟まれる上手くまとめ過ぎた駄洒落が

 あまり好きじゃなかったけど、関西のベテラン、という感じ。

●「七段目」春風亭小朝

 やっぱりおもしろい。

 どんな会話も芝居でやろうとする芝居バカの男の噺。

 歌舞伎の七段目を知っていると、より面白かったんだろうけど、

 知らなくても歌舞伎の台詞の感じがわかっていれば笑える。

●「誕生日」桂三枝

 唯一の新作。

 米寿を迎えたおじいさんとその子どもたちの心温まる噺。

 結構な大作だと思うけど、飽きずに最後まで笑えた。

 お年寄り夫婦の笑い噺をやらせたら上手いなあ。

アトリエ小びん

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